有機エレクトロニクスと伸縮性材料Someya Group Organic Transistor Lab

研究テーマと特徴

  • 世界最高性能の伸縮性導体を実現
  • ゴム内で銀ナノ粒子の自然形成現象発見
  • 新素材でスマートアパレルへの応用に期待

研究の内容

 印刷できる伸縮性の配線で、元の長さの5倍の長さに伸ばしても世界最高の導電率(935 S/cm(ジーメンス毎センチメートル))を達成した。ゴムにマイクロメートル寸法の銀フレークを混ぜるだけで、ナノメートル寸法の銀の粒子がゴムの中に均一に自然に発生する現象を発見し、新素材が実現された。伸縮性の配線を活用して圧力や温度のセンサーがテキスタイルの上に簡単に形成できるようになり、全身の生体情報の同時計測、人工触覚など、スポーツ、ヘルスケア、医療、福祉、ロボットの分野で様々な応用が今後期待される。

世界最高性能プリンタブル伸縮性導体
布製手袋に形成された伸縮性センサー

手袋の指先に実装されたセンサーで指先の圧力の強さを計測し、その強さに応じて LEDの点灯強度が変わる。画像データではわからない力の入れ具合を知ることができる。

世界最高性能プリンタブル伸縮性導体

プリントだけで容易に導体を形成。高導電率(935 S/cm)と高伸張性(400%)を両立した。ゴムシート上に印刷された伸縮導体を元の5倍以上伸ばしても高導電性を維持するので、発光ダイオード(LED)を明るく点灯できる。上、伸張る前。下、元の5倍以上に伸張した状態。

世界最薄かつ最軽量

開発した伸縮性導体の透過電子顕微鏡(TEM)像。もともと材料に含まれていなかった銀ナノ粒子がフッ素ゴム中に自然に形成される。銀フレークと銀フレークの間に自然に形成された高密度の銀ナノ粒子が均一に分散している。

応用例
  • スマートフィットネス
  • 乳幼児育児モニタリング

東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻

教授 染谷 隆夫

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東京大学国際オープンイノベーション機構
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