東大水フォーラム
研究テーマと特徴
- 「水」を取り巻く諸問題に関する最新の研究成果を広く社会に発信する
- 「水」に関する研究をおこなっている研究者同士の相互交流を促進する
- 「水」に関する諸問題に取り組む次世代研究者を発掘・育成する
東大水フォーラムは水関連の研究をおこなう研究者のコミュニティで、「水」に関するあらゆる問題について、東京大学のOneStop 窓口となることを目指して設置されました。現代において「水」に関わるグローバルな課題は山積しています。洪水や干ばつは全世界で甚大な被害を及ぼしています。また、北アフリカや西アジアに加え、中央アジアでも水ストレスのレベルが60% を超え、将来的な水不足に陥る可能性が高くなっています。SDGs においても「すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」と掲げられており、このSDGs の目標は、人類の豊かさの促進や不平等への取り組み、さらには気候変動の対処において水が果たす重要な役割を改めて認識するものとなっています。
1.水に関する課題や研究を広く社会に周知
「水」に関する学術領域は、理学、工学の領域のみならず、農学はもちろん経済学、社会学の領域まで幅広く存在します。東大水フォーラムでは、これらの研究者の研究内容を広く社会に周知することを重要な活動目標の一つとしています。これまでも、公開シンポジウム等には、東大のみならず他大学や企業からも講師を招き、多種多様なテーマの議論や研究成果の発信をおこなってきました。これらの活動を通じて「水」を取り巻く問題に対する社会の認知を高めていくことに貢献していきます。
図 水を取り巻く諸問題
2.研究者同士の相互交流を推進
「水」に関わる研究テーマは自然現象や生物が対象となるため、いっけん同じ研究テーマであってもさまざまなアプローチ方法が存在します。そこで、同じ研究テーマや類似の研究テーマに挑む研究者達に情報共有と意見交換をおこなう場を提供することで、それぞれの研究活動のスピードアップと、新たな価値を創出する可能性を見出す機会を生み出します。東京大学の研究者のみに留まらず、他大学、各種研究機関、企業の研究部門に属する研究者の方々との交流も促進することで、「水」を取り巻く諸問題の解決を加速化していきます。
図 水関連の学術領域
3.次世代の研究者の発掘・育成
「水」を取り巻く諸問題の解決に取り組む次世代の研究者を発掘・育成することにも力を入れています。既に「水」に取り組み始めた研究室の院生、学生のみならず、未だ「水」を取り巻く諸問題に関心を持っていない社会人、大学生、高校生以下の生徒・児童に「水」に対する興味を感じてもらい、「水」を取り巻く諸問題に立ち向かう意欲をもってもらうことも、重要な役割としています。現在の研究者と未来の研究者をつなぐ相互交流の場を提供し、一人でも多くの次世代研究者を発掘、育成する活動に取り組んでいきます。